「スペイン」と聞くと、皆様は何を思い浮かべられるでしょうか。
燦燦と降り注ぐ太陽、フラメンコ、闘牛、パエリア、ひまわり畑、サッカー・・・。
一人ひとり様々なイメージをお持ちだと思いますが、2012年度のスペインの外国人観光客数は世界第4位、観光収入は世界第2位の観光大国ですから、観光に関するイメージが強いようですね。
ではビジネスの相手という観点からスペインを見た場合、どのように感じられるでしょうか。
少しでもスペイン語に触れた機会がある方であれば、スペイン語でよく使われる挨拶の一つである「アスタ・マニャーナ」
(=「また明日会いましょうね!」というような意味)を日本語風に文字って、「明日間に合うな!(アシタ・マニアウナ)」と表している笑い話をご覧になられたことがあるかも知れません。
これは、良く言えば、自分の生活を大切にし、マイペースなスペイン人、また悪く言えば、全般的にのんびりしたスペインの人の雰囲気を表す日本語のジョークです。
確かにこれは、ある意味的を得た表現だと思います。でもスペインの人達は、常にそんなにのんびりしているのでしょうか。
私は20年以上に亘るスペインでの仕事の経験の中で、彼らののんびりさ加減に悩まされるのと同時に、スペインの人々の、ここぞと言う場面での集中力と瞬発力に、何度も驚かされて来ました。
あるプロジェクトを実行する場合、日本では先ず緻密な計画を立て、それを一つづつ計画通りにこなしていくことで、プロジェクトが進行します。スペインでも、勿論計画は立てられますが、その内容は日本で作られるものよりも、ラフなものであることが多いようです。また その計画は、プロジェクトの進行中に現状に合わせて臨機応変に変化して行きます。
プロジェクト進行の具合を見ていて、日本人である私は、「この進み具合では、とても間に合いそうもないな。」と心配させられたことが、何度もありました。
ところが、私の心配を他所に、期限が近づくにつれ、次第に関係者の集中力が増し、最後の最後でグーンと全てが纏まって行って、結果として期限内に仕事が終了する様子も何度も目の当たりにしました。
私はこれらの経験を経て、時々耳にする「スペインの人達は仕事をしない」と言うのは事実とは異なり、彼らは仕事の進め方が少し違うのだと考えるようになりました。スペインで仕事をする場合、当然現地の人々が最高の生産性を発揮してくれるような環境作りが必要となります。それには、日本のシステムの良いところを取り入れ、それに基づいて現地の人々の才能を引き出す為の工夫が必要になって来ます。
幸いスペインにおける日本のイメージは良く、スペイン人の多くは、日本は文化、経済、産業の各方面に於いて大変進んだ国であるとして敬意を持ってくれています。
彼らは日本のやり方に対し興味も持っていますし、仕事のパートナーとしては、とても適した人達なのです。
従い、各案件に適した進め方さえ見つけられれば、共同でいろいろな案件を実現していくことが出来る相手国であると考えます。事実私が付き合っているスペイン人達の仕事への姿勢は、皆真面目で真摯です。
株式会社ZIPANGOでは、IT、貿易、工業、文学等の幅広い分野に亘って、今後とも多くの日本企業の皆様と共に、成長を続けて行きたいと考えております。
ヨーロッパとのビジネスをお考えになる際に、当社のことを思い出して頂ければ大変嬉しく思います。